生体運動マシナリー図鑑

ニューモニエ

2015年09月30日|原核生物, ,

学名

Mycoplasma pneumoniae

マイコプラズマ・ ニューモニエ

分類

細菌・フィルミクテス門 モリクテス綱

サイズ

長さ : 1.5 〜 2 μm 幅 : 0.2 μm

特徴

ヒトのマイコプラズマ肺炎の原因菌です

説明

ニューモニエ

マイコプラズマは細胞壁をもたない、ちょっと変わった細菌の一群です。
動物やヒトに病気を起こすものもいます。ヒトに肺炎を起こすマイコプラズマ・ニューモニエは細長い形をしていて、片方の末端に接着器官をもっています。この接着器官でヒトの細胞や固体の表面に付着し、滑るように動くことができます(滑走運動性)。
ニューモニエの滑走運動はあまり速くなく0.4 – 0.7μm毎秒程度で、速い滑走運動をするマイコプラズマ・モービレの10分の1程度の速度です。
(J Bacteriol. 2004, 186, 6944-55.)

出現場所

ニューモニエがいるのはヒトの呼吸器粘膜です。人体以外でニューモニエが生息できる自然環境はないと考えられています。くしゃみなどの飛沫感染でヒトからヒトへと渡り歩いて生きていると考えられています。ヒトには免疫力があるので、ニューモニエが人体に入っても必ず病気になるわけではありません。運悪くニューモニエがたくさん増えてしまったときに、気管支炎や肺炎になると考えられています。

メモ

ニューモニエ

ニューモニエは細胞壁をもたないのでやわらかく、観察していると菌の形はかなり変化します。菌体が小さいため通常の細菌は通らない 0.22 μm のフィルターも通過します。遺伝子が 700 個くらいしかなく、自立的に増殖できる最小の細菌のひとつとされています。ヒトに尿道炎を起こすマイコプラズマ・ジェニタリウム (M. genitalium) と似ていて、滑走運動の速いマイコプラズマ・モービレも親戚です。

(国立感染症研究所 見理 剛)

ビデオ

肺炎マイコプラズマ(Mycoplasma pneumoniae) の培養中に見られる滑走運動です。10分間の観察を20秒間に短縮しています。

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