生体運動マシナリー図鑑

豚回虫精子

2015年09月30日|真核生物, ,

学名

Ascaris suum

アスカリス・スーム

分類

真核生物・オピストコンタ 線形動物門 双線綱

サイズ

長さ:25 μm  幅:10 μm

特徴

精子なのに、仮足を使いアメーバ運動で動く。

説明

豚回虫精子は鞭毛を持たずに、仮足を使いアメーバ運動で動く。がん細胞や好中球などもアメーバ運動で動き、この動きにはアクチン細胞骨格が使われる。ところが、回虫精子はMSP(Major Sperm Protein)と呼ばれる独自の細胞骨格を利用してアメーバ運動を行う。回虫精子の仮足の内部は重合したMSP線維で満たされており、この線維の形成・崩壊を利用してアメーバ運動を行う。

出現場所

ブタやイノシシの小腸の中。とくに十二指腸付近にいることが多い。大抵は、ブタ1頭あたり数匹から数十匹程度だが、中には数百匹いる場合もある。近頃は衛生状態がよくなり、めっきり数が減っている。

メモ

回虫にはオスとメスの2つの性別がある。メスは体長30 cm程度、オスは20 cm程度である。オスとメスの出現頻度は、1:5程度でメスの割合が高い。同じ線形動物であるC. elegans精子もアメーバ運動で移動する。しかし、線虫は回虫と異なり、オスと雌雄同体の2つの性別を持つ。
(宇部工業高等専門学校 島袋勝弥)

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