生体運動マシナリー図鑑

白血球

2015年10月03日|真核生物, ,

図鑑_イラスト-2

学名

 

分類

真核生物

サイズ

直径   5~30 μm

特徴

他の細胞や病原体から出される誘引物質(ケモカインなど)を感知して運動する。

説明

体内に侵入した病原体を除去し、体の健康を維持する免疫系を担う細胞の総称。細胞によって異なる機能をもち、各々が連携して外敵から身を守っている、いわば体内の自衛隊のような存在である。白血球という名の通り、血液中では球形をしているが、組織内で運動する際には不定形となり、アメーバ運動により移動する。白血球の場合は、細胞前方でアクチン繊維が活発に伸長することで細胞の先端が押し出されて仮足が形成され、後部ではアクチン繊維とミオシンが収縮することで前方に引き寄せられる。仮足の表面に、インテグリンという接着分子が集まることにより、他の細胞にしっかりとくっつくことができ、これを足場にして効率よく前進することができる。

出現場所

胸腺、リンパ節、脾臓といったリンパ組織に多数存在するほか、体内の至る所に存在し、それぞれの役割に即して病原体から体を守っている。

メモ

図鑑_メモ画像-2

主な白血球とその役割は以下の通りである。

マクロファージ:病原体や死んだ細胞を食べて消化する。他の細胞に働きかける因子を放出して、周囲の免疫細胞などを活性化する。

 

好中球(顆粒球):感染した部位にいち早く駆けつけて、細菌を食べたり、活性酸素を出したりして病原体を除去する。自らのDNAと抗菌タンパクで網を作って、細菌を絡め取ることができる。

 

ナチュラルキラー(NK)細胞:がん細胞やウイルスに感染した細胞を除去する。

 

リンパ球:他の免疫細胞に指令を出すヘルパーT細胞、感染した細胞を除去するキラーT細胞、抗体をつくるB細胞などに分類される。それぞれの細胞の専門性が高く、原則として特定の相手しか攻撃しない。一度出会った病原体等を記憶し、次の感染に備えるのもリンパ球の役割である。

 

樹状細胞:体のあちこちに存在し、細菌などを取り込んで分解し、細胞表面に提示する。同時に、リンパ管を通ってリンパ節や脾臓などに移行し、捉えた細菌を攻撃できるT細胞を見つけて、これを活性化する。

 

マスト細胞:寄生虫を除去するために、他の細胞に働きかける機能をもつ。先進国では寄生虫に感染することが少なくなったため、本来病原性を持たない花粉、ホコリ、食品などに反応してしまい、アレルギー反応を引き起こすことがある。

(北里大学 錦見昭彦)

ビデオ

 

マウスの好中球が、画面上方に存在する細菌の成分を感知して、そちらに向かって移動している。

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